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リフォーム・家族のオープンキッチン

当初、ご夫妻は賃貸として改修されたいという事でしたが、しばらくは、2才のお孫さんがいらっしゃる息子さんご家族が住まわれる事となりました。もともとこの家は、翻訳家の伯父様が70歳を過ぎて、ご自身で設計をなさって住んでいらっしゃいました。確認申請もなさった記録が残っています。訪れた時にはまだ、大きなデスクとクラシック音楽の楽譜や譜面台、レコードプレーヤーなどが置いてあり、お元気だった当時の生活が偲ばれました。 ご夫妻からは、南側にテラスを設け、フェンスによって外からの視線を躱す事が望まれました。私達は、元の建物と上手に共存しながら新たな価値が付加できればと考えました。 敷地は南と西を公園に囲まれ、東側もこれから公園として整備されていく予定です。玄関ホールからまず扉を開けて踏み入ると、ダイニングキッチン越しに、逆光の窓の緑が目に飛び込んで来ました。私達は、ダイニングキッチンの生活感から感覚的な距離を作るために、扉の直ぐ先に冷蔵庫を収納する白い箱を配置しました。箱には長さ190cmのテーブルを造り付け、守られた感じのダイニングが生まれました。それによって家事の動線が短くなり、公園の景色もより美しく見せる事ができたと思います。初めて訪れたなら、白い箱の左右どちらに進んで良いか戸惑うかもしれません。一方はキッチンと、一方は窓を額縁とした絵のある空間と、各々出会う事となります。それぞれの場所がオープンでありながら、テリトリーが明確で、ほどよい関係のリビング、ダイニング、キッチンができたように思います。 住宅設備機器は全て新規にして、1階は、床に断熱材を施してフローリングを貼り替えています。玄関ホールは収納とトイレがあった部分をウォークスルーのシューズクローゼットとし、メインルームは下り壁や小壁を撤去して一部屋としました。2階は、必要な耐震壁を配置した3つのゾーンで構成されていました。南側はクローゼットを設けて独立した主寝室とし、残りの2つゾーンは、納戸を設けて、あとは扉を設けず将来2室とする事も可能なようにしました。今はワークスペースなど、フレキシブルにお使いいただいています。 前面道路は歩行者か自転車の通行のみで、工事中は公園や買い物に行き来する方から植栽について声を掛けていただく事が多く、選定した15種類の草木には名札を付けました。 敷地面積:92.82㎡(28.07坪) 建築面積:40.57㎡(12.27坪) 床べ面積:81.14㎡(24.54坪) 施  工:大和工芸 造作家具:キッチン倶楽部 造  園:栗原造園

Hハウス改修工事/玄関ポーチ